大切なのは人とのつながり
安心・良質な食材をお客様にご提供する。そのためには、「電話1本で業者に発注」で済ませるのではなく、生産者の方と直に顔を会わせ、言葉を交わし、生産の現場を見せて頂き、お互いの信頼関係を築いていくこと、それが欠かせないと宮内は考えています。
このコーナーでは、バルブの「ひげのオーナー」宮内が、より良い食材を求めて全国各地を巡る旅をご紹介します。 |
■■ 食材の旅 〜神奈川県・座間市〜 <2009.9> ■■
店の休みを利用しての、短いけれど超高密度な食材の旅。今回は「すぐご近所に素晴らしい生産者がいた!」というお話しです。
黒米は神奈川県でも生産していた!
今回の「食材の旅」のキッカケとなったのは、宮内が所属する料理人集団「横浜ガストロノミ協議会」と東京電力さんとのコラボレーション企画。磯子区ゆかりの霧笛楼・今平シェフ、ホテルモントレ・吉田シェフ、ウィンドジャマー・福士シェフをはじめ、横浜の8人のシェフたちがDVD付きのレシピ・ブックを刊行することになったのが発端です。
レシピ・ブックでは、シェフたちがおのおのに割り振られたテーマ・カラーに沿って、料理を創ります。そして、宮内に割り当てられたのは・・・、なんと紫!
「えーっ!? むらさきぃ?」
悩んでいるときに思い浮かんだ食材が古代米の一種、黒米でした。黒米をリゾットにすれば綺麗な紫色が出るハズ。でも、黒米といえば石川県が有名な産地です。できれば「地産地消」で地元の材料を使いたい・・・。
そんなとき、ネットで意外な情報を見つけました。座間市で黒米を生産している農家があるというのです。そうとわかれば話は早い! 早速コンタクトをとって、座間市へGo!!
米ディハウスざまの池上さんは、意欲あふれる若き生産者
座間市の新田宿で黒米を生産しているのは、「米(こめ)ディハウスざま」の池上貴明さん。実家の家業を継いだ三代目だそうですが、「米作を変えたい、地元の米を広めていきたい」という気概にあふれていて、宮内も大いに刺激を受けました。
これが黒米の稲穂。見た目は普通のお米と変わりません。
が、脱穀すればご覧の通り真っ黒なお米。
黒米は粘り気のあるお米です。リゾットは普通、パラッとした感じのインディカ米を使うのが良いとされています。ですが、日本人の舌には、粘り気のあるジャポニカ米を使ったリゾットとの相性がいいのです。これで、皆さんに美味しく召し上がって頂ける、しかも地産地消のレシピが作れます。
さらに、やはり池上さんが生産している小豆もメニューに取り入れることにしました。これが小豆です。
そしてできあがったのがキンメのポワレ、キヌヒカリと黒米のリゾット、アズキのピュレと共に。「休日に、奥様のために旦那さんが作る遅い昼食」をイメージしています。ケータイの画像なのでチョット見づらいのですが、こんな感じです。
キヌヒカリも神奈川県産のものを使っています。黒米との配合割合を、通常とは逆のキヌヒカリ1:黒米2にすることで、鮮やかな紫色のリゾットが完成しました。
世の旦那様、機会があれば、どうぞ宮内の作ったレシピで、日ごろお世話になっている奥様に素敵な料理のプレゼントを!
バックナンバー
・2009年8月 鮎、テナガエビ in 高知・四万十川
・2009年6月 ハチミツ、あわび茸、じゅん菜 in 秋田
・2009年2月 地頭鶏と日向夏 in 宮崎 |
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