大切なのは人とのつながり
安心・良質な食材をお客様にご提供する。そのためには、「電話1本で業者に発注」で済ませるのではなく、生産者の方と直に顔を会わせ、言葉を交わし、生産の現場を見せて頂き、お互いの信頼関係を築いていくこと、それが欠かせないと宮内は考えています。
このコーナーでは、バルブの「ひげのオーナー」宮内が、より良い食材を求めて全国各地を巡る旅をご紹介します。 |
■■ 食材の旅 〜横浜市II〜 <2013.9> ■■
前回の永島農園に続き、今回も横浜市で食材の旅。ですが、訪れたのは、なんと新横浜のオフィス街。これまでの旅シリーズとはガラっと趣向を変え、LED菜園なるもの、要約すると「最新テクノロジーで野菜を作る工場」を見学して参りました。
LEDで野菜を作る? おいしいの?
最近、「LED」という言葉は、“長持ちで経済的な蛍光灯”の代名詞になっていますね。しかし、近い将来なのか、遠い将来なのか、いつか「LED野菜」という言葉が広く普及することになるかもしれません。
今回見学してきたのは、大きな幹線道路沿いにあるオフィス・ビルの中の「新横浜LED菜園」。ここに、屋内で、LEDの光を当てて野菜を育てる“工場”がありました。
ここを運営しているのはキーストーン・テクノロジーとアグリ王いう2つの会社です。「LED」「オフィス・ビル」「工場」それに「テクノロジー」。農業のイメージとは全く相容れないキーワードばかりですね。
しかも、室内で、LEDの光だけで育てる作る野菜。なんだか、もやしのような白っぽくてヒョロヒョロしたものができるような気がします。
が、実際は普通に緑色の、普通以上に健康な野菜が育ちます。
なぜかというと、科学的に分析したところ、太陽の光でなくても植物は育つ、必要な光は赤い光と青い光だ、ということがわかったんだそうです。この2色の光を出すLEDがあれば、野菜は作れる。栄養価も遜色ないどころか、成分によっては普通の野菜より高い。
また、酸素などの空気を混ぜた水で育てる「水気耕栽培」を採用しているので、土に植えるのと違って病気や害虫が発生しにくく、農薬がいらないというメリットもあります。
驚くことに理論的にはどんな野菜でも育てられるそうですが、スペースなどの関係から、現在はルッコラやミックス・リーフを中心に商品化しており、ミニ大根やミニ人参にも取り組んでいるとのこと。
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そうは言っても気になるのは、お味。半信半疑のまま試食させてもらったところ・・・
「美味い!」
これが正直な感想です。店に出す料理の食材として、通用します。ルッコラは、香りがしっかりしていて、辛みも十分。例えば、カモの燻製にあわせたら抜群でしょう。ミックス・リーフは優しい味で見た目も鮮やか。新しいサラダのアイディアが生まれそうです。
というわけで、今回は、新しいことに驚きっぱなしの食材の旅でした。LED野菜の実力は実感できましたので、近いうちに、当店でもこの野菜を使ったメニューを採用するかもしれません。
また、バルブ・ブランシュ(馬車道)の近くの地野菜市「驛テラス」というお店で、週2回、LED野菜を「横浜・馬車道ハイカラ野菜」というブランド名で販売しているそうですので、興味のある方はこちらのページをご覧ください。
関連リンク
・キーストーンテクノロジー 公式サイト
バックナンバー
・2013年7月 椎茸 in 横浜
・2013年6月 里山、桃、ミニトマトなどなど in 福島
・2009年11月 陸奥湾の帆立、十三湖のしじみ in 青森
・2009年9月 黒米 in 神奈川・座間
・2009年8月 鮎、テナガエビ in 高知・四万十川
・2009年6月 ハチミツ、あわび茸、じゅん菜 in 秋田
・2009年2月 地頭鶏と日向夏 in 宮崎 |
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